ボケエキスの認知症予防作用について
ボケエキスが持つ認知症予防作用に関するエビデンスとしては以下の3つを確認しています。
Ⅰ.アミロイドβ凝集抑制作用(in vitro)
Ⅱ.アセチルコリン分解抑制作用(in vitro)
Ⅲ.認知症モデルマウス試験
Ⅰ.アミロイドβ凝集抑制作用
方法
アミロイドβと、ボケエキスを加えた溶液を、37℃で24時間反応させ、チオフラビンT法によりアミロイドβ凝集体の生成量を評価しました。
結果
ボケエキスはアミロイドβの凝集を濃度依存的に抑制することがわかりました(図1)。
図1 ボケエキスのアミロイドβ凝集抑制作用
Ⅱ.アセチルコリン分解酵素の活性抑制作用
アルツハイマー型認知症では脳内のアセチルコリンの産生が減少します。しかしながらアセチルコリン分解酵素の働きは健常者と同様のため、アセチルコリンの量が減少し、記憶形成に必要なシグナル伝達が低下してしまいます。
ボケエキスによる、アセチルコリン分解酵素の活性抑制作用を調べました。
方法
神経伝達物質分解酵素(アセチルコリンエステラーゼ)に対する活性抑制率を比色法により測定した。
結果
そこで、ボケエキスによる、濃度依存的なアセチルコリン分解酵素の活性抑制作用が確認されました(図2)。
図2 ボケエキスのアセチルコリン分解酵素に対する抑制作用
Ⅲ.認知症モデルマウス試験
方法
ボケエキスの経口摂取による認知症予防効果の検証を目的として、アルツハイマー型認知症モデルマウスを用いた動物試験を行いました。アルツハイマー型認知症モデルマウスは正常マウスの脳内にアミロイドβを単回注入する手術を行うことにより作製しました。試験群は、各群10頭として、①正常マウス群(偽手術群)、②アルツハイマー型認知症モデルマウス群(ブランク溶液摂取)③アルツハイマー型認知症モデルマウス群(ボケエキス摂取)の3群を設定しました。ボケエキスの摂取期間はマウス脳内へのアミロイドβ注入の前後1週間の合計14日間としました。ボケエキスの摂取量は500mg/kgマウス体重として、1日1回、強制経口投与行いました。評価項目として、Y字迷路試験による記憶力の評価を実施しました。
【Y字迷路試験について】
マウスの新しい空間を探索する習性を利用した、記憶・学習行動の評価手法
(試験方法)
マウスにY字状のアーム型内でを8分間、自由探索させ、進入したアームの順番を記録
(評価指標)
自発的交替行動率はマウスの記憶力の指標となる。正常マウスは進入したアーム位置を記憶できるため、例えばA→B→Cという順番でアームに入ろうとする。
一方、記憶障害が起こったマウスは直前に入ったアームが記憶できなくなり、例えば、A→B→Aという順番に入り、自発的交替行動率の低下がみられる。
※記憶障害が起こると、直前に入ったアームを記憶できなくなり、自発的交替行動率は低下する。
例:A→B→C 〇 A→C→B 〇 A→A→B × A→B→A ×
結果
アルツハイマー型認知症モデルマウスを用いた試験の結果、ボケエキス摂取による認知症予防効果が示唆されました(図3)。
アミロイドβを脳内注入した認知症モデルマウスでは正常マウスと比較して、自発的交替行動率が有意に低下しました。 一方、ボケエキスを摂取していた認知症モデルマウスにおいては自発的交替行動率の低下に対する抑制効果が確認され、正常マウスと同等の記憶力が維持されていることが示されました。
図3 認知症モデルマウスを用いたボケエキスの認知症予防効果の検証結果